荒野の狼

リメンバー・ミーの荒野の狼のレビュー・感想・評価

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)
5.0
2017年のアメリカのピクサー・アニメーション・スタジオ製作による105分の映画。原題はCocoココで、これは主人公の祖母の名前。映画は主人公が歌手を目指しているという設定ということもあり歌が多く、ミュージカルといってもよい。
舞台はメキシコで、他界した先祖が家族に会いにやって来るという「死者の日」(雰囲気はハロウィンに似るが日本のお盆に極めて近い)が舞台。子孫が先祖を祭壇に祀って(覚えて)いる限りは、死者は死者の国で存在を続けられるのだが、そうした子孫が先祖を忘れてしまうと存在も消滅してしまうという設定から、邦題の「リメンバー・ミー(忘れないで)」は由来している。
愛する人を亡くしても、その人を心のなかに想っている限り、その人は永遠にこの世でも生きているという心情は宗教の有無にかかわらず世界共通。
ラストで主題歌「リメンバー・ミー」が効果的に使われているが、歌・詞の内容は日本語・英語とも素晴らしく涙なくしては見られないシーンとなっている。歌の入る外国映画では日本語吹き替えがオリジナルに比べて見劣りすることが時にあるが、本作の主人公担当の石橋陽彩は素晴らしく日本語版を楽しめる日本人であることがラッキーであると感じられるほど。
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