半兵衛

ウィンダミア夫人の扇の半兵衛のレビュー・感想・評価

ウィンダミア夫人の扇(1925年製作の映画)
3.3
会話劇をサイレントでやってしまっているので会話の大半を見ている人は雰囲気などで想像するしかないのだが、そんな台詞の無い漫画の吹き出し状態が延々と続くので無音のメディアと疎遠になっている現代人にとって結構キツいのも事実。肝心の主人公・マーガレット夫人に魅力がないのもマイナス。

それでも上流社会のゴージャスさとその世界にいる男女の下衆な感情を優雅に引き出し、扇など小道具を巧みに使うルビッチ監督の演出は相変わらず冴えているので最後まで楽しく鑑賞できた。そして台詞と行動の違いで締めくくる粋なラストに痺れる。

ただ2時間はやはり長めかな。
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