ねぎおSTOPWAR

青春の十字路のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

青春の十字路(1934年製作の映画)
3.6
知り合いに尽力してもらい、KMDb(korean movie database)に登録!
昨年から急激に韓国映画の深みに進んでいます!!笑

日本では観たくても観ることのできない映画を(全部ではないけど)鑑賞できるのでワクワクしています。無料です。

ただし言語の問題がクリアされない!!!
もう話せるようになるしかないか!!
まずはサイレント無声映画から・・・なんとも弱気です。

1934年アン・ジョンファ監督による50分少しの作品。
2016年には福岡で行われた日韓国交正常化50周年記念イベントで上映されたそうです。
韓国に保存される映画でなんと最古の作品!!

日本が朝鮮半島を統治した時代。
ただ1937年の朝鮮映画令(登録制度=製作に制限をした)の前なので、まだいわゆる検閲前。

この話の主人公は朴訥なヨンボクという男性。色々あって母と妹を残しソウルへ。そしてガソリンスタンドで働く貧しい娘と付き合うことに。
そして母の死を受け妹がまたソウルへ。
ヨンボクの彼女を奪おうとする卑怯なケチョルという男。
ヨンボクは怒りケチョルの屋敷に殴り込む、するとそこには妹も・・・。
さらにヨンボクは怒り狂い・・という話。

****

あらすじを教わらないと、まーーーったく何のこっちゃわからない映画です!笑
まあそこによくある説明の文字テロップ出されても読めないんですけどね!

それにしても統治時代だけに画面内に幾度となく映り込む日本語。「カクテル」というカタカナ、あるいは漢字語。


映像的には、チャップリンの映画思い浮かべればご理解いただけるかと思いますが、今のようなスムーズな繋ぎ、編集ではありません。アップからアップへのつなぎ(それが悪いわけじゃないんですが・・)や広い画がないままのシーン代わりや、位置関係のはっきりしない人物の動きとカメラワーク・・つまりイマジナリーラインが崩壊しています。
でもね、その一方、光と影が美しい足元での演技からカメラがPANアップするとか、鏡を使った編集なしの左右PAN、時計を斜めに下から撮り、針をボカす画とか、すっごく斬新なチャレンジもあってビックリしました。
まあまあ突っ込もうと思えば色々ありますけれど、現存する最古の映画ですから。とても貴重な経験をさせていただきました。

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