クリスタル・ソーンバーグ＝ホムシィとデイブ・ホムシィが監督を務めた、2014年制作の中編ドキュメンタリー作品。
女性サーファー6人がインド南下の旅に出る様子を描いた本作、監督を務めたクリスタル・ソーンバーグ＝ホムシィは出演とプロデューサーも兼ねているとのこと。本作では彼女らが旅先にて現地の人々と文化交流を行う模様を通して「インドにおける様々な社会問題」が取り上げられています。私自身インドの社会問題に関しては全く知識がありませんでしたが、劇中で描かれているのは決してインド国内に限ったものではない全世界共通の問題です。女性への性的搾取、児童虐待、貧困の深刻化、環境汚染、これは当然日本人にとっても決して無視出来ない問題ばかりですが、本作はそうした苦しみを抱える現地の子供や女性たちと「文化を超えて喜びを分かち合う」場面こそが真に美しいです。彼女らがサーフィンを楽しむ姿からはそれまでの支配・抑圧から一瞬だけでも解放され、心の底から自由を感じているのが映像越しにでも伝わってきます。
またこの旅は主演6人にとっても大きな意味を持つ非常に意義深い経験だと思います。様々な交流を通じて各々が自身のアイデンティティをも改めて構築していく姿には、実に普遍的な感動も覚えました。このたった46分だけでも今の社会に対する意識は一層高まりますし、中編という尺からも万人にオススメ出来るドキュメンタリーです。あと何より撮影が綺麗！
「休日はサーフィンしてます」って言いたい。
