ねぎおSTOPWAR

メモリーズ 追憶の剣のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

メモリーズ 追憶の剣(2015年製作の映画)
4.0
これ面白かったです。

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李氏朝鮮が出来る前の高麗(コリョ)の時代の話。
「風塵三侠」・・ある剣の師匠(イ・ギョンヨン!)に教えを受けた3人。それはトッキ(イ・ビョンホン)、ソルラン(チョン・ドヨン)、プンチョン(ペ・スビン)。
彼らは国を憂いて戦った・・。
しかし大きな力の前に『理想の実現のためには・・』という思考が別の手段を選んでしまう。

時は過ぎプンチョンの忘れ形見であり若き剣豪となったホンイ(キム・ゴウン)が王の下で武将となったトッキ➡ユベク(イ・ビョンホン)と出会ってしまう。
・・そこから動き出すそれぞれの宿命・・。
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いきなりのキムゴウンは「グリーンディスティニーかよ!」と心配になりました。・・行き過ぎたワイヤーアクション。w😆
まあ「そういうもんだ」と思ってみれば良いのですが、どうも好きになれないんだなあ、これ。w

実際のところ、イ・ビョンホンと部下のチュノはいいとしても、チョン・ドヨン姐さんとキム・ゴウンだからね、殺陣をリアルな方向ではなくダンスのような捉え方したんでしょう。うん、そう思えば頑張った頑張った。

まあネタバレは避けますが、諸々はいわゆる韓国的と言えますね。韓流ドラマをずっと見ている方にとってはね、特に。この展開は・・・。

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KOREAの語源となった高麗(コリョ)ですが、ドラマ「太祖王建(テジョワンゴン)」で長々と描かれているように918年に統一された国です。
1392年に李成桂のクーデターにより滅亡 ➡李成桂は李氏朝鮮の始祖

今作は500年近く続いた高麗の末期で武人時代という設定ですが、うーん、創作なんだろうなあ。でもおそらく12世紀の第17代国王 仁宗が最初イ・ビョンホンたちが対峙した王で、そこで救われたのが後に王になる長男の毅宗で、18年経ってから出会う第19代王(キム・ヨンミン)は弟の明宗かなあ。
劇中に「お前の父は・・兄は・・そして祭り上げられただけの弟がお前」みたいなセリフから類推するとこのあたりがモデルになっているのかなあ。
高麗はここから200年続くんですよね。腐敗は続く、どこまでも。w
だからクーデターにもなるってもんですよ。

前述した武人時代って言ってみれば日本の戦国時代と同様で、王はいつつも政治を司るのは軍事力を背景にした武臣たちという時代です。


雪で男女が倒れ手をつなぐ・・・あそこに血でも流れてこようもんなら「『ブルークリスマス』かよ!!」って言っているところでした。
・・わかります?深作欣二。



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