IT坊や

BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアントのIT坊やのネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

スピルバーグ作品。
スピルバーグには珍しく、ガッツリ子ども・ファミリー向けの作品。それなりに楽しく観れました!

優しめのファンタジーの雰囲気って良いですよね。街頭や木に擬態するBFGとか、キラキラ光る夢達とか、ソフィーの小ささとか、色んなものが可愛い。予算もけっこう掛かってるだろうし、映像的な見応えはありました。

また、ラストシーン!
互いに孤独であったソフィーとBFGが、離れていても確かに繋がっている、という味わいのある終わり方。BFGの優しい微笑みが非常に感動的で、良いもん観たな〜と感じます。

以上のように、けっこう満足度は高いです。
ただ、脚本は割と歪に感じました。

例えば、「自分では指の治療もできない、暴力頼りの巨人達」vs「人間に夢を与え、文明的で優しいBFG」という構図なのに、暴力の象徴でもある軍隊に助けを求めにいく、という展開はいかがなものでしょう?
もっと「優しい」解決を期待したのに、「暴力には暴力」で立ち向かうのは、今日日どうなのかなと…。

オシャレな英国軍隊だし、何だかんだ捕縛に留めていたしで、うっす〜ら不安を回避していったのですが。やっぱり、その展開では主人公たちが成長したとは言えないし、カタルシスも少ないです。
映画を作るなら、そういった「お土産」を用意して貰いたいな〜と、少し欲張りな事を思います。

ただ、劇中の犬猫を含め、すごく可愛い作品なのは間違いありません。楽しく観れたしね!
IT坊や

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