ryodan

ウィッチのryodanのネタバレレビュー・内容・結末

ウィッチ(2015年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

雰囲気が最高な作品。とにかく理由や因果関係が全く分からない。そこが魅力かな?キリスト教の過度な信仰心は自己陶酔にしか見えなかった。言い過ぎ??人間が自分を律する理由は、とにもかくにも自分自身がそもそも自堕落だと認識しているからに他ならないと思う。祈れば祝福されるという関係性自体、既に自分の行動に対しての何らかの「対価」を潜在的にを求めているという、人間本来の邪な欲求の裏打ちじゃないか。こんなに祈ってんのに神は何故何もしてくれない!と憤ってもねぇ。。生まれてきたことが不幸、ってのは理解できるけど、生まれてきたことが「罪」となると。。。また話が違ってくる。じゃ、償いなの?人生は・・・?ってことは、今度は神が人間に対して何らかの「対価」を求めていることになる。どうも向こうの人の精神性の中に「契約」という概念があるみたい。神と契約して悲惨な結末迎えるなら、悪魔と契約した方が苦痛はないような感じがする。神との契約でこぼれ落ちた人々が、悪魔と契約して、神の言う自堕落で野蛮な世界で生活できるなら、悪魔の方が器がデカいよ。異教徒への偏見がどの宗教にもあるけど、自分以外のコミュニティーを悪魔になぞらえてしまうのが宗教の良くないところ。どうも悪魔祓いの起源は、自分のコミュニティーに他宗教の人を受け入れるための儀式だって言うじゃない。あなたは悪魔だ!とかさ、結局、根本的に他者を排除して自分達だけが幸せになろうとする価値観自体がもう罪だね。悪魔に受け入れられた主人公の笑顔がある種のハッピーエンドか。。
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