時々挟まる家族への愛に涙が溢れた。
耳に馴染む今もよく流れるナンバーを生み出し、華麗なセッションを人知れず続けたスタジオ・ミュージシャンたちの物語。
ちょっとドヤ顔で振り返る姿がなんか面白くて可愛かった。
60年代〜70年代の音楽に詳しい方はもっと楽しめるんじゃないかな。当時の秘話には「へぇ〜!」の連続だった。
ミュージシャンにも色んなタイプがいて、セッションを単純に楽しんでいた者、生活のために活動していた者、いい音を鳴らしてもジャケットにすら名前が載らなくて悔しい思いをしていた者。
色んな思いを抱えて当時の音楽シーンを支えていたんだなぁ。そう思うと名曲たちが一層輝いて聴こえてくる。
そんな彼らにも押し寄せる新しい時代。
「与えられるより、与えろ。」と子供に教え、奪われていく自分のポジションをも次の世代に託そうとする男気に泣けた。
選曲も素敵だし、アートワークも好みだし、音楽に対する情熱もプライドも全てがカッコイイ。
特にキャロル・ケイ‼︎痺れた‼︎
音楽好き以外も楽しめるんじゃないかな。ただ、インタビューが中心なのでセッションを聴きたい!って人には少し物足りないかも。
ラストは監督の愛に包まれて優しい気持ちになれるはず。
※特典ディスクのエピソードではママス&パパスの話(あの名曲は別のアーティストへの提供曲をシングルカットしたんですね!)とジョン・レノン、ビートルズにまつわる話が面白かった。
やっぱりビートルズはすごいなぁ。出しても売れないからとリリースをアーティストがしぶったり、どんなに素敵な曲も当時はアメリカ人だからチャート入りしなかったなんて言わせるんだもんなぁ。