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花弁のしずくのseapony3000のレビュー・感想・評価

花弁のしずく(1972年製作の映画)
4.0
田中登は初期からすでに立派。文芸的かつ凝った演出で最後まで飽きさせない。森勝もこれでもかと全力で勝負している。そして中川梨絵はほんと一流すぎてクラクラする。少しだけの登場で白川さんと並んでいるとさらにゴージャスで、おふたりとも特に格がちがう。恋心を抱いていた医師(結局何科?精神科医?)にバイブレーターとコルクでの治療。よくよく考えるとばかばかしいけれど絶好調に重厚な空気を醸し出している。長年のトラウマを乗り越えて生けた花を華道家の父に褒められる。なーに言ってんだかなと一瞬思うが絶好調に重厚な空気を醸し出している。欲を言うなら医師の男優さんの謎の訛りが気になる。トラウマ要員としての高橋明の登場も嬉しい。あと中川梨絵が帰宅したら廊下で旦那様が女中を這いつくばりながら悪戯する場面がとてもよかった。
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