真一

Alma(原題)の真一のレビュー・感想・評価

Alma(原題)(2009年製作の映画)
3.6
誰もいない人形館を
舞台にした、ホラー
タッチのメルヘン作品。

6分間の
ストップモーション・
アニメです。
Umimi さんのレビューを
きっかけに視聴しました。

雪降る街角に
ひっそり佇む、
人気のない人形館。
通りすがりの
少女アルマが、建物の壁に
自分の名前を落書きすると、
あら不思議。

窓ガラス越しに、
自分そっくりの
金髪少女の人形が
立っているのが見える!

服装も瓜二つ。
ピンクのダウンベストに、
青いニット帽。
アルマが雪玉を
ドアにぶつける。
ドアはギーッと
音を立てて開く。
アルマは吸い込まれる
ように、無人の人形館に
足を踏み入れる。

その後、自分の身に
何が起きるかも知らずに…

ホラー調だけど、
怖さ以上に、
メルヘン世界の美しさに
引き込まれます。
冬の欧州の
ひんやりとした寒さが、
雪景色と相まり、
じんわりと伝わります。

ジャンプスケアを
使っておらず、
好感が持てます。
あるあるのオチですが、
こうした作品は、
あるあるこそ
ふさわしいと思う。

アルマはスペイン語で
「魂」「心」という
意味だそうです。

奇妙で神秘的な
エンディングに、
何とも言えない余韻が
感じられます。

空き時間に、ぜひ。
真一

真一