やわらか

パターソンのやわらかのレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
3.6
むかしむかしの学生時代に、仲のいい友達がこの監督の名前をもじった名前のバンドを組んでいたので、「ジム・ジャームッシュ」の名前にはとても思い入れがある(名前に対してだけ)。実際の映画作品は一本も観たことなくて、ウン十年を経て今回はじめて鑑賞。正直どんな監督か全く知りませんでした。ハイ。
 
いわゆるフツーのドラマ的な映画を観慣れていると、映画の中に「ストーリー」とか「テーマ」を探してしまうのだけど、おそらくこの映画はそういうものではないんだろうな。恋人が夢で話をした直後に乗客として現れる双子。誰かしらの閉じた世界の中での日常。
 
今日会社に行って仕事をし、帰って来て食事を作り、本を読んで寝る。週末、買い物に行き、映画を観て、家でくつろぐ。そういった日常のゆったりとした受け取り方、みたいなものを感じられるのか、そうではないのか。正直に言えば、自分はこの映画の観客ではないと思う。そう言った日常を受け取る余裕が未だ持てない、などと思うなど(と逃げを打つ)
 
でも例えば10年前にこの映画を観たら、全然受け付けられなかったと思うけど、今は自分の「となりの隣」ぐらいにあるように思える。あと、10年ぐらいしたらど真ん中で受け止められるかもしれない(笑)
やわらか

やわらか