Tully

少女椿のTullyのレビュー・感想・評価

少女椿(2016年製作の映画)
2.3
幻想的でレトロな画風と、グロテスクな描写が特徴な 「丸尾末広」 の漫画の映画化作品。貧困で衰弱した母がネズミに喰われ、怪しげなフリークだらけの見世物小屋の親方に一座に引き込まれ、一座の男に純潔を散らされやっと少しは幸せになれるかと思いきや、そうではなかったみたい。ちょっと前にこの 「少女椿」 のアニメ版を見て、カルトな内容に 「すごい作品だ」 と驚きました。これを映画化するにあたって、主人公 「みどり」 に中村雅俊の三女 「中村理沙」 を起用して作成した作品です。主人公はもとより、主要な登場人物も漫画に似せてメイクしてたり、演技もわりと頑張ってるなと思って観賞してたんですが、途中からガッカリ。戦後間もない時代背景の物語のはずが、見世物小屋の客が 「今風」 のアホなアンチャン言葉使いで、ラストもアニメ版と違った変に濁した形だったり、せっかくの雰囲気台無しになってしまいました。監督脚本家が、もっとカルト映画に精通している人物だったら、もう少しこの 「少女椿」 の世界観を良きものにしてくれたんじゃないかなと思いました。
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