おたね

リトル・マーメイドのおたねのネタバレレビュー・内容・結末

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

やっとみれたよー!本当にきれいだな画面が!
正直予習をせずしてしまったので、あんまり覚えてない状態で見たけど、それにしても画面自体は結構忠実に再現してるな〜とおもった。

・水中の表現がとにかくすごい
ビハインド・ザ・シーンみたいなのをTwitterでみたけど、これほんとに吊るしながら撮影してるらしい、まじですごいな…そのセットもだし、その環境下に耐えられる腹筋を鍛えている俳優さんたちがまじですごい。(余談だけどエリック王子がもし私だったらあんなに紐にぶら下がれない。彼もすごいわ)
髪の毛とかもふわふわきれいだし、水中いいもんだぜ〜って歌うところもガッツリディズニー感出しすぎないようにしてるんだろうな〜ってのはあってよかった。くらげによっかかるの痛そう。

・アリエルかわいい〜
かわいいね〜ドレスが似合うね〜!面白いなと思ったのが、彼女がエリック王子を助けたりするシーン(人間だ…ってドキドキするシーン)で、結構「人じゃなさ」を感じられた。ライティングでそういうのを意識したんじゃないかなと思うんだけど、水中や地上に完全に出きったときにはない生っぽさが良い。水中だと(多分意図的に)ちょうちょみたいにヒレが見えるのも良い。

・人種多様なお姉ちゃんたちは個人的にはあり
(前提私はムーランとかの再解釈も楽しめる派)
英語で見たのであんま理解できてないところもあったので考察を見て「七つの海から近況報告にきてた」ていう設定にあとから気付いたけど、海の王様の娘たちって感じで良いな!海メチャ広なのに一つのとこで住んでるより納得感だし、アリエルがブラックなのもしっくりくる設定。Twitterかなんかで「王様が各地の人種をとっ捕まえてるなんてグロいな」て言ってて、まあ一理あるけどギリシャ神話みたいなもんかなと思う。

・エリックのお母さん(王妃)がブラックになってた
最初見た時はなんでこの二人は違うんだ?と思ったけど、考察よんで、エリックも孤児なんだ〜と納得したんだけど、親が難波で亡くなってる割にアクティブに海に行くな…とは思う

・街のシーンが良い
アリエルが新しい文化にふれて、カラフルな世界にワクワクしながら歩ける楽しさを実感するのがとてもよかった!でも個人的には「魚を食べる文化」に直面して衝撃を受けるのが前の作品の面白いところだと思ってるから、壁画だけじゃなく魚料理がでてきてセバスチャンがビビる、ていう流れは欲しかった。セバスチャンがキスにゴリ前のめりなのウケた。

・人版アースラ良い〜!
どえらい騒がれてたけどすごくいいな〜。これは美女と野獣の実写の時から思ってたけど、なぜかディズニーの実写版ってすごく表情が乏しく見えやすい傾向があるな…と思っていて(ライティングとか曲が流れてる間の表情管理なのかなあ)、でもこの子はヒールをバチッとやってくれてた。アースラ蛸版もだけど、メチャクチャ表情がよかったから彼女のホラー映画が見たい。

・決着の付け方がアリエル手動
これもTwitterでも上がってたけど、個人的には全然あり。アリエルが自分の手で自分が招いてしまったことに決着つけてる感じあるし、アリエルを倒すより先にエリックを倒したほうがアリエルは絶望するとも思うし。笑
あとアリエルが一番最初に船を動かすエリックを見ていたシーンの伏線回収にもなってて良い。

・気になったところ
他の点でいうとエリック海にドレス不法投棄すな!てのと、ドレス見つかるなら海だしもっと砂や海藻が着いてて「もういない」感出してほしかった。きれいすぎる!
あとこれはメチャクチャどうでもいいしアリエルとアースラの発案かもだけど結婚式の予算が違いすぎるよ!
あとは光の表現が結構微妙だなと後半感じた。声が元に戻るシーンとか、貼り付けたような感じになっててウーンてかんじ。最後エリック自分で帰ってこれんのかよ。あと難破船のことを人魚たちが困ってたのになんもなくまた船旅は納得いかない。なんのための問題提起?(一言言ってたのかもしれないけど英語わからなかっただけかも)

私は生まれてくる次の世代がこの映画を見た時にあらゆる人が主人公として取り上げられる環境をあげれることが嬉しく思う。
結構今回の話を周りにも意見を聞いて、一番納得しそうになったのは「今あるものを変えるんじゃなく新作でブラック登用をするべき」というものだけど、変わってきてはいるもののまだまだ真に平等なキャスティングって、実際難しいんじゃないかな?と思うし、なにより差別意識が(不明確でも)あった時代のものにリキャスティングすることが、彼らの過去への締付けを少しでも変えていけるんでは。とも思う。
ともあれ誰がやってもアリエルは最高!彼女もあれこれ言われることを覚悟した上でオーディション受けてくれたのが嬉しい。
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