結局のところ、ハビエル・バルデムが一番得をしてる映画。メリッサ・マッカーシーは可もなく不可もなし。賛否あったハリー・ベイリーの起用に関しては、歌唱力である程度はカバー出来ているとは思った。もし仮に白人を起用してたとしても本作の評価が変わっていたかどうかは微妙なところ。と言うのも、王子側のバックグラウンドも色々と雑なため、肌の色よりそちらの方が気になった。終盤の畳み掛けも弱く、何となく締りの悪い印象が残る。あとこれは仕方ないけど、中盤辺りから原作同様の喋れない設定がどうも足枷となっていると感じた。CGIに関しては粗が目立つというより、リアリティとファンタジーの境界線が曖昧な感じ。全体の色調を薄めてPixarとの差別化を図ったのかどうかは知らんけど、靄(もや)がかかっているようで印象まで薄くなってしまっている。丁度実写のアラジンと同じレベル。かのＳＷのレイとフィンの関係性も然り、根深く越えられない人種問題には下手に触れない方が良かったと思える出来栄えに
