前髪メガネ

冷たい熱帯魚の前髪メガネのレビュー・感想・評価

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)
3.9
冷たい熱帯魚
☆3.9

田舎町に潜む狂気に戦慄

小さな熱帯魚店を営む社本の家庭では、年頃の娘が若い後妻に反発しており、そのため彼と妻との関係にも亀裂が生じていた。そんなある日、彼は娘が起こした万引き事件をきっかけに同業者の村田と知り合う。やがて村田の事業を手伝うことになった社本は、いつしか恐ろしい猟奇殺人事件に巻き込まれていく。

当時TSUTAYAで借りたけどあまりのエグさに途中で観るのやめてそのまま返却して、今回10年以上越しの再チャレンジ。

あの頃に比べてだいぶ耐性ついたつもりだったけど、お風呂場でのシーンは今でもウッときた。。
ゴア要素もそうなんだけどやっぱり本作の一番の不快感ポイントはでんでんさん演じる村田のキャラクター。
ちょっと変わった陽気なおじさんから徐々に滲み出てくる狂気。気がついた時には詰みなのがまた残酷。。何を回避していたら村田という男に出会わずに済んだのか。

そもそもなぜ村田は社本に目をつけたのか。社本の弱みと扱いやすさを見抜いたのだろうか。だとしたら洞察力と掌握術に長けすぎててますます怖い。

実際本作はモデルとなった事件が存在しており、1993年に埼玉県で起きた通称 埼玉愛喧嘩連続殺人事件 という残忍な事件が起きてて、ネットでいくつもの概要が読める。この事件の主犯の夫婦はまさに村田夫婦にそっくりで特に村田の記憶にこびりつく台詞なども記録にある発言そのもので事件の概要を読むだけでもとても恐ろしい気分になる。。

社本熱帯魚店が母校の近くだったとこだけはテンション上がった!アマゾンゴールドじゃなくてよかった…
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