HK

しあわせな人生の選択のHKのレビュー・感想・評価

しあわせな人生の選択(2015年製作の映画)
3.7
フォロワーさんのレビューを拝見して興味が湧いて鑑賞。
邦題の印象が薄くてなかなか覚えられないし、予想以上に地味で淡々とした映画。
でも劇的な展開も感動の押し売りもない分、抵抗なく受け入れられました。

癌により余命宣告を受けて終活を始めたフリアン(50代半ば?)のもとに、長らく会っていなかった親友トマスが遠方から訪ねてきます・・・
原題は”TRUMAN”(トルーマン)。フリアンの飼っている老犬の名前です。
トマスはどこかで見た顔だと思ったら『トーク・トゥ・ハー』のアノ人。
髪の毛でだいぶ印象が変わりますね。

本作は観た人の年齢や経験によって感想は全く違うものになりそうです。
私も若い頃に観ていたら退屈なだけで面白くもなんともなかったと思います。
でも今は主人公たちと齢が同じか上なので他人事ではありません。

日本人の平均寿命はどんどん伸びていますが、病気や災害で若くして亡くなる人もいて、ここ数年で親はともかく弟や年下の友人を次々に失くした身としては、平均寿命なんて目安にしかすぎず、いろいろと準備をしとかなきゃと思ってしまいます。

フリアンは終活をするにあたり、長年連れ添った老犬トルーマンの里親を探しますがなかなか見つかりません。
ある里親候補からは、犬はいずれ死ぬし悲しい想いをするからイヤだと断られました。
もちろん生き物は死にます。いずれ死ぬのはお互い様でどちらが先かは神のみぞ知るです。
死んだら悲しいなんて言ってたら人とも動物とも一切つき合えません。

私は過去に2度ほど愛犬と死別しており、今は仕事で飼えませんが定年になったらまた犬と暮らすのが夢です。
ところが先日あるTV番組では飼い主が先に死ぬのは無責任なので、一人暮らしは60歳過ぎてペットを飼い始めてはいけないと言っていました。
定年後の夢が・・・
仔犬じゃなくて成犬ならいいのかもしれませんが、ちょっと早すぎませんか? 
死ぬ順番は神のみぞ・・・だと思うんですが。
ちなみに今の日本人の平均寿命は女性88歳、男性82歳だそうです。
HK

HK