ペジオ

ファイナル・カットのペジオのレビュー・感想・評価

ファイナル・カット(2012年製作の映画)
4.3
例えば…「哀しみを伝える」ショットを連ねたかと思いきや、途中から「ベッドで寝返る」ショットの連なりに代わる
後のシーンは本来哀しみなど孕んでいないのに、全てが「哀しみを伝える」シーンになってしまう
わかりやすく別の映画のシーンなのでそれを意識できたが、普通の映画でも自然に行われている「クレショフ効果」を改めて実感する
基本そういう風に構成されたシーンばかりなので、知ってる映画が出たら「ここそんなシーンじゃねえ(笑)」と思えてメッチャ楽しい

中盤の「主人公」と「悪い男」のバトルシーンは「ベタな結末」で脳内補完して観ていたけど、もしかしたら「悪い男が勝っていた」のかもしれない(この映画の手法では実はどっちが勝ったか断定できない。)
だとすれば丸々違う話になっていた事になるが、それはそれで面白い

所々フザケたショットが挿入されるのも楽しい(ヨーダはババアだった…?)

「黒人がほとんど出てこない」というのは確かに思ったが、映画史の業の部分も含めて総括した結果だろうし、実は一番重要な分岐点でダニー・グローヴァーが映るので「量より質」という意味でジュウブンだと思う
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