映画の味方あっつマン

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグの映画の味方あっつマンのレビュー・感想・評価

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中年のチンピラであるエンツォは、化学物質の影響で、超人的な怪力と治癒能力と打たれ強さを身につけてしまう。そんな折、エンツォは日本のアニメ「鋼鉄ジーグ」の狂信的なファンである女性アレッシアと出会う——。



永井豪原作の日本の古いアニメ「鋼鉄ジーグ」をモチーフにしており、ヒロインのアレッシアが「鋼鉄ジーグ」のファンという設定。日本版アニメの映像が、そのまま劇中で使用されている。(※アニメの実写化ではないので、注意)

エンツォは超人パワーを身につけても、最初は悪用しかしない。しかも、ATM強盗などやることが地味だ。ヒロインのアレッシアと行動するようになってからも、街のギャングから逃げるだけ。人類を巨悪から守る「鋼鉄ジーグ」とエンツォは、かけ離れた存在として描かれている。

しかし終盤になって、エンツォはヒーローとして敵に立ち向かう。これまでの煮え切らないシーンからのギャップもあり、胸が熱くなってくる。「鋼鉄ジーグ」をモチーフに使った展開もしっかり回収されていて見事だった。アメコミヒーローのような派手さはないが、本作もまた素晴らしいヒーロー映画だ。