スコア4.5以上・・・超傑作！超おすすめ！
4.0〜4.4・・・名作。おすすめ。
3.0〜3.9・・・お暇ならいいと思います。
2.0〜2.9・・・僕はあんまり、でした。
1.9以下・・・時間の無駄だと思います。
冒頭、何が始まるのか全く分からず、ただ、物語が進むうちに、とても悲しくなってくる。過去と現在の境をこんなに雑に編集しているように見えながら、しっかりと解らせてくれるのも素晴らしい。映画は二種類あると思う。大スターが夢のような舞台で空前絶後のアクションやら何やらを見せてくれるもの。私たちの日常に近い世界を淡々と見せるもの。明らかにこの映画は後者だが、それでも新聞に載るような事件は起こる。貧しい人たちの日常を描いた「自転車泥棒」だって、タイトル自体が事件を意味している。僕らが体験するかもしれない日常の事件だから、見ているとあまりにもキツすぎる。そしてこの映画は、そのきつい体験を容赦なく刷り込んでくる。そしてそこからの逃げ道はない。演出も演技もカメラも編集も、全てウェルメイドな映画。しかし僕にとって感動はなく、ただ辛いだけだった。この映画を見て、なぜか思い出したのは「息子の部屋」という映画だ。こちらも逃げ道のない映画だったが、とても感動した。その違いはなんなのか？それは温度差なのかもしれない。この映画はあまりに冷ややかすぎる。
