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ウインド・リバーのlemmonのレビュー・感想・評価

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
3.6
胸が締め付けられる。

画面からほとばしる緊迫感は、真っ白な風景から、少しの色がざわめくところからひしひしと感じられる。冒頭の白装束のジェレミーレナーから、もうすでに彼に何があったか、釘付けにさせられる。

ストーリーが進めは進むほど目の当たりなしたくない、聞きたくない話だとわかる。ここで効いてくるのがオルセン演じる警官だ。彼女が観ているこちら側に一番近い存在でありながら、多くを決め付けず、いい距離感でいてくれる。そのおかげで、後半のレナーの判断だったり、被害者の悲劇に対して、ある一定の判断をこちらにさせてくれた。決して、監督は押し付けていない。観客にある程度の判断をさせてくれている。

自分は被害者の父ちゃんのセリフに同感だ。決して被害者を悪く言うつもりはないが、やはり浅はかだった部分はあったと思う。それを大人と子供の狭間にいる子に求めてもいけないかもしれないが。。。だがしかし、判断できる年齢にはいたと思う。信頼は忘れてはいけない。


一点、映画のラストの字幕に、この映画の主題はそこだったの?と驚いた。

これはアメリカ人だと、最初からわかったテーマなのだろうか。ラストまでの緊迫感にはやられたし、すごい映画だったけど、自分にはその監督の主題はわからなかった、最後の字幕を観るまでは。

人種的な感覚は恥ずかしながらわからん。だがしかし、ただただ胸が苦しい、、、
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