JunIwaoka

イレブン・ミニッツのJunIwaokaのレビュー・感想・評価

イレブン・ミニッツ(2015年製作の映画)
4.0
2016.9.10 @ ヒューマントラストシネマ 渋谷

11分。11人。これを書いている9月11日が痛ましい記憶が残る日であり、11という不穏な数字に宿命づけられ翻弄される人たちのアンサンブル。到達点である5:11にすべては由来し、11分戻った時計の針が終わりへ刻々と進む。その短い時間に交錯する悲喜交々のドラマには、過去から思い起こす人間模様があって、誰もがドラマチックな瞬間を生きる。自分の人生は主体的にしか生きることが出来ないから、たとえばすれ違う人たちや、同じ場所に居合す人たち、それぞれに特別な感情がある。しかし日常の中で全体を俯瞰するとそれらはなにも意味を成さない。そして交錯する時間は、誰かの運命さえも翻弄しながらも虚しく過ぎる。
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