X-MENの1作目を劇場で鑑賞し、自由の女神像に爪痕を残したウルヴァリン＝ヒュー・ジャックマンに魅せられて以来、
アメコミ映画としては唯一シリーズ全作を欠かさず観てきた自分としては絶対に見届けなくてはならない彼の最終作。
いままでのシリーズとは趣を異にする、西部劇のようなロードムービーのような、ただひたすら地味で暗い映画。
殺傷描写はシリーズ随一の生々しさ。どんどん血が流れるし、死人も出る。
正直ここまで辛気臭く、血生臭くする必要があったのかは疑問。
プロフェッサーXことチャールズが、介護が必要なボケ老人になってしまっていて、とても哀しい気持ちになった。
というか、キャラが変わっていた。
パトリック・スチュアートとジェームズ・マカヴォイが作り上げた、知的で気高く博愛に満ちたプロフェッサーの崇高なイメージが音を立てて崩れ去った。
世界観も疑問だらけ。たった20年そこらでミュータントがここまで絶滅寸前になるとはとても思えない。
エリックはどうした？ミスティークは？ビーストは？劇中で彼らに全く言及されないのも不自然。
なんとも腑に落ちない世界観で、新味のないこじんまりとしたストーリーはまったく面白くなかった。
ファンひとりひとりの思い入れとか感慨とか感傷に頼りすぎじゃないのか。
傷つき弱ってゆくウルヴァリンを見せつけられるだけの140分。
こんなの観たくなかったよ。
ローラだけは唯一良かった。
ヒットガール以来の衝撃だわ笑。
