Maiko

ハクソー・リッジのMaikoのレビュー・感想・評価

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
4.5
メル・ギブソン、完全復活!

本当は映画館で観たかったのですが...残念ながらDVDで鑑賞。

銃を持たずに戦地入りし、70人以上の命を救った実在の兵士を描いた戦争映画です。

第二次世界大戦。主人公のデズモンド・ドスは、「人を殺してはいけない」という信念を持っていました。やがて彼は衛生兵として志願しましたが、人の命を奪うことを禁ずる宗教の教えを守ろうと武器を持つことを拒否します。上官や仲間の兵士たちから責められても、デズモンドの意志は固く、銃に触れません。とうとう軍法会議にかけられますが、思いがけない助けを得て、彼は武器の携行なしに戦場に赴くことを許可されます...

ブラボー、メル・ギブソン監督!!!

まず、これが実話なのに驚きました...本当に凄い。個人的に戦争映画では、スピルバーグ監督の『プライベートライアン』がNo.1ですが、今作はそれに次ぐ傑作だと思います。

デズモンドの幼少期から軍に入った以降の人間ドラマが非常に丁寧で説得力がありました。

「人の命を救いたい。」

その一心で銃を持たずに戦地に赴き、敵味方関係なく多くの命を救い続けたデズモンドの勇姿に感銘を受けました。後半以降は涙なしでは観られませんでした。戦地に赴いてからはガラリと変わり、緊迫感が半端なかったです。戦闘シーンがリアルで本当に凄まじかった...R指定した方が良いのではと思ったほどでした。残虐で目を覆いたくなりましたが、逆にそれが真実味を増していたと思います。映画史に残る戦闘シーンです。

主演のアンドリュー・ガーフィールドの熱演に心打たれました。サム・ワーシントンやヴィンス・ヴォーンなど脇を固めるキャストも良かったですが、中でも父親役のヒューゴ・ウィーヴィングが素晴らしかったです!

今年のアカデミー賞では、6部門でノミネートされ、その内の音響賞と編集賞の2部門で輝きました。正直もっと受賞しても良かったのでは...と感じました。

決して万人受けする作品ではありませんが、戦争映画の中では間違いなくトップクラスです!多くの方々に観ていただきたいです。
Maiko

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