「おじいちゃんはデブゴン」
2017/5/27公開 中国・香港作品 2017-71

サモ・ハン健在！！
まさにサモ・ハン版『レオン』＋『グラン・トリノ』ともいうべき作品でした。サモ・ハンの衰えを知らない格闘アクションだけでなく（活動量は？？）、幼い少女とのふれあいが爽やかな感動を呼ぶ作品に仕上がっています。またサモ・ハンの抑えた演技が物語の奥行きを作り出してますね。
アンディ・ラウやユン・ピョウ達が出演してるのもGoodですねー

香港映画界の重鎮サモ・ハン（サモ・ハン・キンポー）が20年ぶりにメガホンを取り、主演も務めたアクション映画。ディン役のサモ・ハンはアクション監督も務め、レイ役で出演したアンディ・ラウは製作、主題歌も担当。サモ・ハンの監督復帰を祝し、ユン・ピョウ、ツイ・ハークら香港映画界のレジェンドが多数ゲスト出演している。

カンフー映画もう一発！！！今回はサモ・ハンさんの感動巨編！！！

〈家族〉の愛を貫く為の―――

最後の戦い―――

って、それ違う映画じゃん！ｗ
(ってそっちの方の主演の人、サモ・ハンさんより年上なんだね…。)



故郷の村で静かに一人暮らしをしていた66歳のおじいちゃん、ディン。
悲しい過去を背負い、膝の痛みや認知症に苛まれるディンだったが、大家さんのポクや隣に住む少女チュンファと共に平和に暮らしていた。

しかし、中国マフィアに多額の借金を抱えていたチュンファの父親レイが、ロシアンマフィアから奪い中国マフィアに渡す筈のその宝石を持ち逃げしてしまう。

当然、火の粉がチュンファにも降りかかってしまう。
しかし、ディンは持ち前の戦闘力でマフィアを撃退！！！
実はディンはかつて中央警衛局で要人警護にあたっていた最強のボディガードだったのだ！！！
ディンはチュンファを守るために、かつての戦闘能力を解き放ち最後の戦いに挑む！！！



元要人警護のボディーガードだったおじいちゃんが、お隣の娘を守るために、悪党に戦いを挑むアクション・ドラマ。
「燃えよデブゴン」でお馴染み(？)のサモ・ハン・キンポーさんが20年ぶりにメガホンを取った感動のアクション巨編。


お話は認知症のおじいちゃん版「アジョシ」といった感じ。
主人公が元軍人とか、物凄く重い過去とかそこら辺結構似てる。
(娘が最終的にいた場所とか、割と違いは多いけど。)
最終的には娘が行方知れずになり、悪党のアジトに乗り込んで死闘を繰り広げるという、物凄い既視感のある展開です。ｗ

今作、アクションよりドラマ要素が強めで、サモ・ハンさんのアクションも少なめですが、ドラマ描写も丁寧だからか最後まで飽きずに楽しめました。
前半、シリアスで血生臭い場面を挟みつつもしっかりと少女と老人の交流のドラマを描いており、平和的でほのぼのとした雰囲気もあってほっこりしながら楽しめました。
そして後半からは、マフィアの抗争が発生したり、主人公の重い過去がクロースアップされたりとシリアスな展開に。
クライマックス直前、大家さんに過去を打ち明けたり、娘へ長距離電話をかけたりする場面とかかなりグッと来ました。
そしてそれらの展開を経由して、燃える殴り込みのクライマックスになだれ込んでゆく！！！！

そんな感じでコメディからのシリアスへ変わる件もしっかりメリハリを持って描かれてるし、ストーリーも面白いので面白く見れました。
登場人物もしっかりキャラ立ちしてるし、役者の演技も良い。
ラストシーンも優しい着地でほっこりしました。


アクション面ではサモ・ハンさんの殺陣は少なめですが「相手の関節を取り、骨を折って無力化する」というボディーガード要素を取り入れたキレのある殺陣は見ごたえあり。
もう敵の骨をボッキボキに折りまくり！！！セガール大先生並に腕や足を折りまくる！！！
見せ方も上手く「人間には215本も骨があるのよ！1本ぐらい何よ！」という言い訳も通用しなさそうなレベルで痛そう。ｗ
レントゲン風の演出で骨を折るシーンを見せる演出もユニークで面白い。
(正式名称は”X-rayバイオレンス”との事。初出は「ロミオ・マスト・ダイ」らしい。)
マチェットやナイフ使いの強敵との戦いもしっかり工夫してあって最後まで飽きない。
格闘アクション方面でも満足のいく出来だった。

また、主人公はおじいちゃん故にスタミナ切れが早かったり(戦いの中盤位で既に息を切らしており、最終的にはヘロヘロに。)、膝を痛めているので、敵との戦いは以外にも緊張感がある。
敵も主人公以上に元気に動ける連中が連続で出てくるので、クライマックスの死闘は意外にもハラハラドキドキした。

それ以外にも、チンピラ役のアンディ・ラウさんが見せる逃走アクションやハードなカーチェイスが展開されたりと、アクションも十分に見ごたえありました。


そんなこんなで、ドラマもアクションもしっかりと作りこまれた良い映画だが、やはり香港映画らしく唐突に感じるような場面も多し。
特に「行方不明になってた少女がいた場所」のオチは結構無理があると思いました。
(ってか、おじいちゃんや大家さんに連絡しようよ…どんだけ長い事泊まりに行ってたのやら。)


何はともあれ、香港映画的な荒さ等の気になる場面こそありはしましたが、心温まるドラマもハードなアクションも満足いくまで楽しめました。
偶にはこういう、ハートフルなアクション活劇も良いもんだな。

香港アクションや「アジョシ」系のフォロワー作品が好きなら、是非どうぞ。

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人間誰しも年を取る。

そりゃ、サモ・ハン・キンポーだって例外ではないですよね。

でも、サモハンがカンフーコメディに出演、というだけでグッとくる案件ではないですか。

少年時代、ブルース・リーやジャッキー・チェンの映画が放送された翌日は学校ではにわかリーやバチモンジャッキーがそこら中に出現したもんです。

ただし、ちょっとふくよかな少年は別にその仲間に入ってもいないのに、半ば強制的に¨デブゴン¨役を申し付けられてました。

前日の水曜ロードショーも観てないのに、¨デブゴン¨の大役を与えられてもやることがわからず、なわとびで即席で作ったヌンチャクを渡されてただただ立ち尽くすのみ。

たまにリー役にアチョーなどと凄まれて戸惑った顔で愛想笑いをしていた松本くん（仮名）の顔はいまだに忘れません。。。

少年たちの世界では不遇な扱いだった¨デブゴン¨も実は映画の中では凄かった！ 時に『豚だカップル』なんて訳のわからないサブタイトルを付けられるシリーズであっても！

で、今作。劇場公開時に見逃して、WOWOW放送でようやく捕まえました。早起きして観ちゃった(笑)

。。。コメディではないかな。いや、笑えるところもあるんですが、全体にシリアス。

そりゃそうですよね。主役がじいさんで、さっき食べたご飯のことさえも忘れちゃう人物像なんだから。

退役軍人のデェイ。軍人だった頃の精悍さは観る影もない。ただ１日が過ぎるのを待つ暮らし。隣の家の少女チュンファと大家のボクが面倒を観てくれるもののが救い。

そんなある日、チュンファの父がヤクザとトラブルをおこす。そのトラブルに巻き込まれたチュンファを救うためにデェイは立ち上がるが。。。

ってお話。

派手なアクションは無理だけれど、圧倒的な存在感はさすがサモハン！

強すぎるけどな(笑)！

意外と良いのが、町をスケッチ風に捕らえた描写。中国の田舎町の風景が、時代感を曖昧にしてて、いい意味で昭和の頃の映画の雰囲気を醸し出してます。

シークレットで様々な往年のスターたちが出てるのも見どころ。さすがに¨あの方¨は出てませんでしたがf(^_^)

ボク役の女優さんも大物なんですかね？ 調べてもイマイチわかりませんでした(>_<) なんか昔は美人女優として活躍してた雰囲気だけど。。。

知ってる方いたら教えてください(*^^*)