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21世紀の資本のFyohkoのネタバレレビュー・内容・結末

21世紀の資本(2017年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

★休日映画鑑賞★21世紀の資本


静かな映画で
頭と心を鎮めよう
キャンペーン中のため
引き続き
静かな映画しばり18作目


『21世紀の資本』

2020年公開のフランス/
       ニュージーランド映画


35カ国で翻訳され
経済学書としては異例の売上を記録し
日本でもブームとなった
「21世紀の資本」を

著者であるフランスの経済学者
トマ・ピケティ自身が
監修、出演しているという
経済本解説ドキュメンタリー映画


書籍解説動画でも人気の高い本書だが

本作は
著者をはじめ、著名な経済学者が
ポップにカジュアルに
解説してくれる点は秀逸

現代における
資本格差の危険性を
中世から遡っているところが斬新だ


中世における
貴族社会には、明確な身分制度が存在し
果てしない格差を生んでいた

そこからのカウンターとして
産業革命を経て、中産階級の拡大

そして、いくつかの大戦を経て
またしても格差社会へと
問題は形を変え復刻していく


人類は、必死に歴史から
学ぼうとしているが
どうやら、粘り強さは無いようだ

その証明をするかのように
人生ゲームを使った
心理実験が興味深い

ミルグラム実験同様

人間というのは
いとも簡単に権威に屈し
資本に翻弄される生き物なのだ

そして、志の高い革命家が
権力を手にした瞬間から
それを守る動きを見せるのは
歴史が証明している


巨大企業が
タックス・ヘイブンを活用するのは
国家を信用できないという
側面があるのではないか

国家が全てを管理するという時代は
もしかしたら終焉が近いのかもしれない

巨大企業が利便性を追求し
多くの人々が享受するコトも
富の分配に含まれると思うし

国家はセーフティネットを
強化することで信頼を得るという
新しいフェーズを迎えられる気がする





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