竜平

コンプリート・アンノウン 私の知らない彼女の竜平のレビュー・感想・評価

3.4
レイチェル・ワイズ主演。何やら様々な経歴を持っているらしい女性が、とある人物とコンタクトを取るべくその近辺に現れる、そこにはどうやら知られざる過去が、というところから始まる話。

ふとアマプラで目にして、前情報も何も入れず、言ってしまうと完ぺきレイチェル・ワイズ見たさで鑑賞。いやはやお美しい、完全に目の保養。共演にはマイケル・シャノン、そしてちょびっと出てくるキャシー・ベイツとダニー・グローヴァー。事件とか復讐の絡むサスペンス系かなと勝手に思ってたら、結構がっつりヒューマンドラマ。描かれるのは一人の女性の独特な生き方、人生というもの。本当の自分を偽って生きることに慣れてしまって、本当の自分がわからなくなってしまっているようにも見える。ラクで効率的な生き方に見えつつ、それでいてじつは孤独でもあったりして、その生き方、人との関わり方というのが良いのかわるいのかこちら側にも問われる感じ。主人公の女性の今作での行動は、恐らく不意に「過去」に触れたくなって、それによってもしかしたら今の自分を変えられるかも、みたいな想いもあってのことなのかな。キッパリとした性格に見えつつ奥底で迷いも見える、ワイズ姉さんの演技力にはグッときてしまう。

今作は共感とかそういったものよりも、普段とは異なる角度から「人生の意義」みたいなのを感じれる内容になってる気がする。アマプラの解説にあったものをそのまま引用するならば、これは「アイデンティティの探究を描く物語」なんだなと。まぁ万全の体調で集中力もあって、かなり想像を張り巡らせつつ自分なりにストーリーを補完しつつ、またワイズ姉さんにもバッチリ惹かれつつ見れたもんでこの感想になってるのかも。静かだし展開もわりと平坦だし、ぶっちゃけ人には薦めないかなーというところ。真のレイチェル・ワイズ好きだけ見るべし。

全然関係ない話で、前述したようにワイズ姉さん見たさの鑑賞だったわけだけど、とあるシーンで大嫌いなカエルががっつり出てきて、いやよりによってカエルかよと、数いる生き物の中で、ふと見た映画で、なんでだよと、勝手に落ち込んでしまいましたとさチャンチャン。
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