Yukiko

五日物語 3つの王国と3人の女のYukikoのレビュー・感想・評価

3.9
2023年8月12日
『五日物語 3つの王国と3人の女』 
          2015年イタリア・フランス制作
監督、マッテオ・ガローネ。
他の監督作品に『ほんとうのピノッキオ』
『ドッグマン』がある。


3つの国がある。
①ロングトレリス国→女王は生娘に料理を
させたドラゴンの心臓を食べて、その10日後に
待望の子、エリアスを生む。
そして調理をした娘も、同様に子どもを授かる。

②ストロングクリフ国→老婆の姉妹がいて、
姉は歌が上手で、それを聴いた国王は、
若い娘だと勘違いをし城に招こうとする。

③ハイヒルズ国→国王はペットのノミに夢中。
その王女は大人の世界に憧れる。
ノミは死に、その皮を剥ぎ、王はその皮が何の生き
物の皮かを当てた人に、王女を嫁に差し出すと言う。


結構、シュールな話ばかりだ。
①の女王が、心臓をバクバク食べるシーンがある。
娘が料理をしたはずなのに、ドラゴンの心臓は赤いし、
形がそのまま残っているし。

その前に、子どもが欲しいからと言って、王様に
ドラゴンをやっつけてきてくれって・・・観ていて、
一国の王にそんなこと頼むかなぁ?って疑問を感じた。

が、他の話も、すんなりとしたスムーズな話ではなく、
え~、なんでぇ??って疑問な話ばかり。

③のノミに餌を与えていたら、人間と同じくらいの
大きさに巨大化する??
私は、王様が食べられちゃうのではないかと思って
いたら、ノミは死んじゃった。
が、それからが急展開。
まさか!?の話になっていく。

②の話も、「私の母です」と言って、妹をお城に
迎えれば良かったんじゃないかと思ったけれど、
なんかとてもシュールな話になっていく。

ダーク・ファンタジーというジャンルかな。
でも、気を抜かず、細部までよく撮っている。




ルネサンス期のナポリの詩人ジャンバティスタ・
バジーレの作品である『ペンタメローネ』
(ナポリ方言で書かれた民話集)が原作。
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