終戦記念日に一人で戦争映画を観る会。
今年の作品は、コノ太平洋の嵐。
もう何度も観ているが、
観るたびに少しずつ印象が変わる。
もちろん、私の所為。
物語は、真珠湾からミッドウェイ海戦までの顛末を夏木陽介さん演じる海軍パイロットの目を通して語られる。
やはり凄いのは、出演者の多くが戦争体験者なので、演技に嘘がない。
敬礼ひとつ取っても本物だ。
まして、鶴田浩二さんなんて本物中の本物だ。
とにかくキャスティングが豪華。
鶴田浩二さんの他に、
三船敏郎さん、池部良さん、田崎潤さん、佐藤允さん、榎本健一さん、志村喬さんト錚々たるメンバー。
私の師匠の村上冬樹氏も空母飛龍のブリッジにいらっしゃった。
さて、やはり見所は、ミッドウェイ海戦の失敗であろう。
が、最初に決めた通りの作戦を優先すべきだったのか?
臨機応変に対応すべきだったのか?
コノ作品を観る限り、難しい判断を迫られる。
ラストに三船敏郎さんがその原因を口にするが、
それは、恐らく、脚本家橋本忍さんの考えなのだろうが、
その通り。
人間の想像を超えるあまりにも大きな力が働いてしまったのだろう。
そしてそれは恐らく、戦争ト云うモノを発明してしまった人間の愚かさのコトを云ってるのかも知れない。
さて、見せ場の特撮だが、コレが凄い。
昭和35年。1960年の作品だから、
ゴジラから6年。
円谷英二監督率いる特撮チームが乗りに乗ってる頃の仕事振りであろう。
もちろんミニチュア特撮だが、
CGに比べたら全て本物だ。
楽しむべきは当時の技術力だろう。
本編と特撮の切り替えも非常にうまく行っている。
本編の空母のセットも凄い。
相当に作り込んである。
特に戦闘機のシーンはもちろんピアノ線で操演しているのだろうが、
見事に飛んでいる様に見える‼︎
コノ作品は、特撮を楽しむだけでも相当楽しめる作りになっている。
総合して、
ホンもしっかりしているし、
演出も演技もしっかりしているし、
もちろん特撮もしっかりしているし、
見応えのある作品になっていると思う。
さて、インデペンデンス・ディのローランド・エメリッヒ監督が、
ミッドウェイ海戦の作品を作っているが、
アメリカサイドから見たミッドウェイ海戦のドラマト云うのも楽しみである。
空振りしないでね。
エメリッヒ監督⁈