真魚八重子

ワイセツな女 黒い肌に泣くの真魚八重子のレビュー・感想・評価

3.5
我ながらすごく無神経な映画の選び方。『アンテベラム』を観て、そのままU-NEXTのマイリストを眺めて、無意識にこれを押してた。

内容は80年代の女性たちにあった、肉体的な黒人への興味と、セックスで差別を乗り越えた気持ちになっていた、一種の流行の表現。ただ、こういう好奇心の時代を経ないと、差別はこなれないし身近で黒人と接する慣れ、というのは確かにもっと遅れたと思う。

人妻の麻生かおりが夫の出張中、友人に誘われて立川のディスコに行く。気がつくと終電を逃して、黒人の青年二人と日本人の女性二人。泊まると案の定迫られて、つい関係を持ってしまう。
この米兵はわりと真面目で、麻生さんに首ったけとなり、住宅街の麻生さん宅までバラを持って来てしまう。和室でのセックスの異質感。夫がいるし近所の目があるから、わたしから電話するからと言ってなんとか彼を帰す麻生さん。
しかし二か月後、つわりが始まり彼の子どもを妊娠したと気づく。そこでまた、夫が出張へ行くと言い出し……。

意外なところでエ、もう終わっちゃうの?という感じだったけど、かなり勇気が湧くというか、そういう選択もあっていいよね、という気分。
真魚八重子

真魚八重子