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君の名前で僕を呼んでのeyeのネタバレレビュー・内容・結末

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

"君の名前で僕を呼んで"
CALL ME BY YOUR NAME(2017)

人と人が真剣に向き合うとき
誰かを心から想う気持ち

それが真っ白な純粋さで
表現されている映画

LGBTとか関係ない

喜怒哀楽の感情の揺れ動き

夏の光の差し方・映る影

音楽・果実

穏やかに吹く風や街の情景

あらゆることを昇華した
芸術を見せてくれる

一緒に自転車で街を散策すること

海で一緒に泳ぐこと

音楽を聴くこと

穏やかな午後の時間の読書

オリヴァーとの
一つ一つの出来事が
エリオにとって
かけがえのない貴重な時間で

"恋"そして"痛み"を教えてくれる

2人は段々と近づくも
やがて離れてしまう

2人が別れるとき
今まで体験してきたことが

"二度と訪れない
瞬間の連続だった"

と感じさせられる

奇跡がそこに
映り続けていたかのように

太陽が燦々と照りつける
夏のわずかな時間の物語だけど

青臭い気持ちと
絶妙な哀愁を漂わせて
風が吹き抜ける

特にラスト15分は圧巻

エリオと同じ哀しみを
体験してるような錯覚さえ起きた

父の言葉一つ一つに
引き込まれてしまう

"自身の心と向き合うこと"

そして

"痛みを感じること"

人生の師でもある
父親の言葉はとても重たい

人として 親として
大切なものが何か

父は威厳があるけど
押し付けがましくなく

肯定してくれて
しっかり見守ってる

地に足がつき、静観もしている
それは態度や姿から滲み出てる

エリオはオリヴァーを想う
繊細な気持ちと
時に大胆な性行動が表裏一体で

魅せる視線や表情
抑えきれない情熱が
暑苦しくなく 逆に眩しい

揺れ動く気持ちのなか
自分の気持ちと向き合っていく
ことが更にエリオを成長させる

儚げな夢の中にいるように
狂おしい恋心のように繊細

ラストシーン

エリオの表情は
大人でも子どもでもない
壮絶な美しさを感じさせる
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