菩薩

草叢/不倫団地 かなしいイロやねんの菩薩のレビュー・感想・評価

4.3
廃品回収の呼びかけが情事の合図、帰らぬ旦那を待つ団地妻、欲求不満の不倫妻、子供もおらず、金もあらず、未来もとうに見えないが、そんな女に二万の値がつき、瞬間弾けるつまらぬ日常。ゴミでいる方が自由でいれる、でもそんな事は認めたくないし、他人から決めつけられてたくもない、ゴミはゴミでも、私は選ばれたゴミなのだ、だから私は逃げないと、これはもう『パラダイスの夕暮れ』じゃないか。リアルを超えてもはやドキュメント、パンツ越しに舌を這わし、笑顔で口内に精を受け止める、かと思いきや突然笑顔が沈黙に代わる、ゾワっとくるね。にしてもマメ山田のインパクト、たかだか2、3分のワンシーンながら完全に持っていく。大阪エロリアリズム、やっぱり旦那が、いや自分がすっきゃねんか、寂しい大人の切ないラブストーリー。
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