まつだ

毒薬/我慢ならない女のまつだのレビュー・感想・評価

毒薬/我慢ならない女(1951年製作の映画)
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祝!初のギトリ作品鑑賞。観にきて良かった!

まずエンドロールの代わりとなっている冒頭のキャスト紹介からしてカッコ良い。ミシェル・シモンに贈る文章も秀逸(褒めまくり)。しかもここは監獄ね、という設定もちゃっかり伝えている(それがないと監獄とは思えないセットだったと思う)。

脚本と編集がとても良くて、今だったら158分くらいかかりそうな内容をテンポよく見せてくれる。鮮やか。まだ殺してなかった妻とか、殺鼠剤入り赤ワインの使い方(古典的なハラハラがたまらない)とか、共犯関係への持っていき方とか、法廷でのなかなか鋭い問答とか、ラストの無罪までの編集とか、コメディだというが真顔になって唖然とするようなハコビを観てしまった(たくさん笑ったけど)。こういう作品たちがあって、いま、『落下の解剖学』があるのね。あとミシェル・シモンの肩幅とそこからストンと下に行く長い腕はスタンダードサイズで映えるな、と、なんとなく思った。

この作品が本監督の作品群の中でどのような位置付けなのかこれから調べてみるとるとして、さて他の作品も俄然観たくなりました。