このレビューはネタバレを含みます
そういえば東京国際映画祭で見たけど映像センスが気に入った映画だった
妹の為に人を殺して逃避行を行う兄貴の姿はどことなく地獄の逃避行を思わせるものがあったし、逃げた先の自然は美しく楽園的であったのだけど決して人が容易に住める場所ではなく、妹が(妊娠の影響からか)病にかかったことによりその楽園生活は敢え無く終焉を迎えるが、その様子を淡々と説明的になり過ぎずキッチリとかつ優美に描写したその姿勢に共感を覚えずにはいられなかった
森で親を捜して迷った挙句衰弱死する老婆や、最後にロバに向かって父と呼び慟哭する兄貴も寓意性と超現実性が感じられて印象に残った
レハ・エルデムって監督は良い映像作品作るけど今一つ一般的な評価が伸びない惜しい人物で、もっと評価されて良いと思うのだけど