スウェーデン語も堪能で聡明なエレ•マリャはサーミと言うだけで動物のような標本写真を無理やり撮影させられてしまう。
けれど民族衣装を脱いでワンピースを着れば誰も彼女がサーミだと気付かない。みんなが私を受け入れてくれる、好きだと言ってくれる…
自分のルーツを、自分を差別してきた人と同じように貶めなければ世界を切り開くことはできなかったエレ•マリャ。
最期までサーミとした生きた妹の葬儀で彼女は何を思うのか。
彼女は生粋のスウェーデン人になりたかったと思うけど自分のルーツを完全に消すことはできない。
だからこそ生まれや文化容姿などその人と切って切り離せないものを否定しては絶対駄目なのだと思えた。マジョリティ側の人間こそ心しておくべきことだ