5月31日は俳優のみならず、監督としても辣腕を振るう偉大なる映画人クリント・イーストウッドの87歳のお誕生日!
おめでとうございます。
私の親父も当時から大ファンで、今でもなかなかのイーストウッド贔屓です。
本作はまさしくマカロニ・ウエスタン映画の元祖に相当し、イタリアン西部劇を世界的に大ヒットさせた傑作であります。
イタリアの巨匠セルジオ・レオーネ監督がアメリカからイーストウッドを招き入れ、
黒澤明「用心棒」を大胆リメイク(非公式)したことで始まったこの伝説。
名無しの主人公を演じたイーストウッドの出世作となり、レオーネ監督のウエスタン職人としての才能も遺憾無く発揮された本作は、
何よりも本家「用心棒」の黒澤と三船への愛が詰まっています。
町の二大勢力を巧みに争わせる主人公の頭脳戦、そして見事な早撃ち。
時代劇を西部劇に置き換えて綴られる勧懲ストーリーは万国共通であり、ミフネもイーストウッドもどちらも男心を擽るかっこよさとシブさに満ちています。
シークエンスの美しさは遥かに本家に劣るものの、唯一本家をも凌ぐのは何と言っても圧巻のクライマックス!
「用心棒」では意外にあっさり終わってしまった決闘も、本作では大変重厚に、斬新なアイディアによって素晴らしい山場を生み出しました。
そしてこれがまた「Back to the Future」の3作目で重要なシーンを担うことになるのです。
エンニオ・モリコーネが手掛けたテーマ曲も最高にテンション上がるし。
今なお衰えぬイーストウッドのバイタリティーを讃えながら、今後とも精力的なご活躍を期待したいと思います。