やわらか

娘よのやわらかのレビュー・感想・評価

娘よ(2014年製作の映画)
3.7
それほど期待せずに観た割に良かった。パキスタンでの女性の婚姻に関する社会問題を扱った映画。女性監督の作品。

前に観た、同じテーマのトルコ映画「裸足の季節」とは、ストーリーの展開や描写も良く似ている。たまたま出会ったイケメンなドライバーが助けてくれるところまで一緒で、リメイクかと思うほどに。

「裸足の季節」の時にも思ったけど、自分(=日本人)の感覚からして女性が明らかに違和感を感じる扱いを受けている社会が描かれていて、これを客観的に評価を下すのは難しい。マイナーな国の映画は、日本や欧米と違って観客側に情報が乏しいので、フィクションと現実を混同してしまい、必要以上に内容に感情が引きずられてしまうので。

明るいシーンは少ないけど、普段あまり馴染みのないパキスタンの風景、砂漠や高山、大河が流れる雄大な景色は、平和であればぜひ行ってみたいところだった。最後の夜店のシーンも、自分の知ってるアジアの街と同じように楽しそうだったな。

映画とは関係ない話だけど、結局こういった女性の問題への目に見える形での対応は、社会背景を無視して外部から「人権」とか「教育」を強引に押し付けるぐらいしかないのだけど、それが自己満足であると思うかどうかは、人によって違うんだろうな。
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