MARIA

アフリカン・ドクターのMARIAのネタバレレビュー・内容・結末

アフリカン・ドクター(2016年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

人種差別をテーマとした題材だけど重苦しくなく、何より家族が前向きに打ち解けようと努力した所が良かった。

小さい田舎ではじめてみる黒人家族。
無知は怖いもので、住民は戸惑い、忌み嫌う存在と決めつけてしまう。
診察に来る住民はおらず、皆隣町の病院に行ってしまう。診察を受けてもお金なんか払わないといった様子。
子供らは学校でいじめられ、妻は調味料さえ買えなかった。
しかしクリスマスに奇跡が起き、住民からやっと医師として認められるようになる…

「俺と一緒に最初の大統領付きの医者の仕事を受けていればリッチになれたんだ」
的なことを言っていたメガネの親戚にムカついたが、最後のお葬式の場面で住民全員が参列した時にみた驚いた表情で満足した。これだけ皆に愛される黒人の医者がかつていただろうか。

ルーツを捨て、自分と家族を犠牲にしてまで町人を救ったセヨロ。
町から出て行きたいと願っていたが夫を生涯支え愛したアン。
黒豹と呼ばれサッカーの高い技術力を見せたシヴィ。
自ら劇の構成を考え、友達の肌荒れを治そうとしたカミニ。
最後の劇のシーンはグッときた。
拒否されてもこっちから歩み寄って
行動を起こさないと何も変わらないこと
を教えてくれた。

あと父親が発砲されたって聞いて笑える時点ですごい家族ってわかる。
MARIA

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