Naoya

クローバーフィールド・パラドックスのNaoyaのレビュー・感想・評価

2.9
舞台は近未来。地球でのエネルギー危機の脱却のため、宇宙ステーションでは精鋭のクルーたちが実験を行っていたが、実験中に事故が発生。その後、ステーション内で不可思議なことが起こり始める、SFパニック作。事故後に起こり始める出来事の奇妙さ、不条理さは多種多様で楽しめる。閉鎖された空間でのバラエティに富んだ展開は面白みがある。タイトルにもある〝パラドクス〟の要素が、よりSFとしての質を上げており、人智を超えた事情で、それに遭遇した人間の緊迫感もよく出ており良い。SFとして面白みはあるが、〝クローバーフィールド〟のネームバリューの強さがあり、物足りなさが大きい内容にも感じてしまう。クローバーフィールドらしさのある色も感じられ、関連作としては良いが、第1作目に引っ張られすぎている感はある。寄せが弱いのか強いのか曖昧だが、結末は単に素晴らしい。この結末のために100分弱の尺があると言っても過言ではない終え方。一見の価値あり。
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