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草原に黄色い花を見つけるのクリームのレビュー・感想・評価

草原に黄色い花を見つける(2015年製作の映画)
3.6
自然が本当に美しく観ていて癒されます。内容はティエウ兄弟とムーンのエピソードだけで十分だった気もするけど、それなりに楽しめる作品でした。
1980年代後半のベトナム中南部の山間、貧しい農村に暮らす仲の良い兄弟ティエウとトゥオン。思春期を迎える12才の兄ティエウは、近所に住むムーンが気になっているが、うまく想いを伝えられないでいた…




ネタバレ↓




火事で、ティエウの家に暫くいる事になったムーン。幼さ故にお互い上手く接する事が出来ず、ムーンはトゥオンとばかり遊んでいる。ティエウは嫉妬から、トゥオンに大怪我を負わせてしまう。トゥオンは寝たきりになり、ムーンは、両親が迎えに来て村を出て行ってしまった。トゥオンは、お姫様とやらのお陰で座れる様になり、何とか立てる様になるのだが、このお姫様がバイクサーカスの娘で、事故で母が亡くなってから、精神を病んでしまい、自分を姫だと思い込んでいる設定。これは、いらない気がした。この話のせいで映画が分断してしまった感じだった。
にしても小学生男子の初恋って、こんなに痛々しいものなのか?良く描けていたと思う。ちょうど戦争が終わった頃のベトナムの貧しいながらも素朴な生活を覗ける作品で、それはそれはのどかで美しい風景が広がっていて、素敵な映画でした。
だがしかし、優しくお人好しで 兄の事が大好きな弟トゥオンが不憫でならないお話だった。ティエウには、一度ちゃんとトゥオンに謝って欲しかった。この先も完全に治るとは思えないレベルの怪我に見えたし…。何か、そこが引っ掛かって、『良い話だった』ってならない。
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