MikiMickle

サラリーマン・バトル・ロワイアルのMikiMickleのレビュー・感想・評価

3.8
まず、脚本が『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズ監督であり、愛しのZ級映画製作会社トロマの出身の唯一の出世人のジェームズ・ガン‼
しかも監督は『ウルフ・クリーク』『ミック・テイラー』などのオージースプラッターの雄、グレッグ・マクリーンじゃないかっ‼‼

もう、上質なB級の香りしかしない♥


南米コロンビアにあるアメリカ資本の会社ベルコインダストリーズ。
後頭部にはGPSを埋め込むなど、社員管理を徹底している。
やけに入口の警備が厳しかったある日、現地民だけが帰される。
システム課のマイクが不審に思った直後、ビルの全ての扉が金属のシャッターにより閉ざされる。
そして、「残っているのは80人。30分以内にほぼ死ぬだろう。しかし、同僚2人を殺せば生き残る可能性がある」という謎のアナウンスが……
最初はイタズラだと思っていた彼らだが、数人の後頭部が破裂‼ 切開して取り除こうと思っても、監視されている‼
更なるアナウンスでは、「隠しカメラと追跡装置を取り除く事を禁じる。2時間後までに30人殺さなければ60人死ぬ事になる」と…
恐怖とパニックと疑心暗鬼に陥る社員たち…
逃げる事の出来ない状況の中、マイクと恋人のリアンドラらの勢力と、いかにして人を殺 して生き残ろう・主導権を握ろうとする勢力とのバトルが繰り広げられる‼ さぁ‼どうなる?‼どうする?‼

ストーリーの設定としてはそれほど目新しいものではありません。
けれども、抗えない権力、それに従い権力を握ろうとする者、人間性や倫理を重視しそれに反抗する者の真面目な話でもあるし(あくまでB級的にねw)、
倫理的にダメだとおもっていても嫌いなやつは嫌いだし‼やっぱり最初にそいつを始末したくなったりするし‼(あくまでホラー映画的にねw)


ガン監督の好きな所はアウトロー的価値観と理不尽な権力・勢力に対抗するカウンターカルチャー的なものが染み付いている所です。それはGoTGもそうだし、それ以前に関わった作品も全て見ているけれども本質が変わっていない。そもそも、トロマ自体がそうだし。
何というか、パンクス精神的なものを少なからず感じるのです。
脚本を担当した今作でもそれを感じました♪
憶測だけど、作っている側の力の抜け具合を感じるというか… ガン氏とマクリーン氏が楽しんで作っている感じが伝わってくるというか… 大きなプレッシャーから離れて、気楽に好き勝手に、でもこだわりとかは忘れずに作っている感じがするのです♪
私はそういうものを感じる映画が大好きで、ホラー映画が好きなのもそういった理由があるからで。だから、この映画は質としては別に取り立てて高いわけではないけれど、そういった愛をひしひしと感じるので好きです。

また、『カリフォルニアドリーミング』のラテンバージョンや、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第一番など音楽も多様なもので、飽きません♪
出演は、マイケル・ルーカー、ショーン・ガンとガン監督作品おなじみから、ジョン・C・マッギンレー、ジョン・ギャラガー・jrなど、not majorな素敵な脇役俳優たち♪楽しかったです♪
MikiMickle

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