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フライト・クルーのTSのレビュー・感想・評価

フライト・クルー(2016年製作の映画)
3.2
【パッケージ詐欺ではないかも…】72点
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監督:ニコライ・レベデフ
製作国:ロシア
ジャンル:パニック
収録時間:123分
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「未公開×パニック映画」という組み合わせから考えると、かなり頑張った作品なんじゃないかと思いました。他の方も言及している通り、前半は中々退屈。しかし、中盤からはそれなりのクオリティで進んでいきます。映像のチープ感はあまりなく、そこそこ楽しめるB級映画なのではと思いました。B級と言いましたが、実際去年のロシア国内では興行収入1位を記録した映画である模様。

訓練生のアレクセイは訓練生にも関わらず飛行機の乗客と問題を起こすなど台風の目の存在である。しかし、彼の操縦術と正義感に上司のジェチェンコは深い理解を示していた。ある日、非常通報を受けた彼らは、被災した火山島へ乗客を救出しにいくのだが。。

最初はアレクセイと副機長の女性との話などが中心的であり退屈。しかも、訓練生の身分なのにいきなり副機長にカマをかけたりしますから見ているこちらもやや不快になります。分相応にやっていけよと。パッケージからも分かる通り、あれ?これってパニック映画じゃないの?と思ってしまうでしょう。
しかし、被災した火山島に着いてからは中々のクオリティを見せつけてくれます。真っ赤なマグマが道や建物を溶かして破壊していきます。同系の作品としては『ボルケーノ』を思い出されました。飛行機が離陸しようとするシーンも中々の緊迫感があり、パニック映画好きであればこの箇所は楽しめるかと思います。

終盤のやり取りは好みが分かれると思いますが、あまりに非現実的でぶっ飛んだやり方なのでやや苦笑い。パニック映画に合理性なんて求めたらダメだと思いますが、これには流石にツッコんでしまいましたね(笑)絶対にこのやり方は不可能でしょう。。

ということで、どうせパッケージ詐欺のB級映画でしょ?というくらいの姿勢でいけば思わぬ満足感を得られる作品かもしれません。しかしながら、ハリウッドのパニック映画にはやはり一歩及ばない印象。個人的には、マグマに焦点をあてたパニック映画は限られていると思うので、見てみるのも良いかと思います。
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