いちじく

LUCK-KEY/ラッキーのいちじくのネタバレレビュー・内容・結末

LUCK-KEY/ラッキー(2016年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

リメイク元の『鍵泥棒のメソッド』見たすぐ後での鑑賞。キャラ・設定がだいぶ変更されていて『鍵泥棒のメソッド』の方がだいぶ好き。

銭湯で殺し屋(逃がし屋)ヒョンウクと売れない役者ジェソンが入れ替わる。
ヒョンウクは記憶喪失になって救急隊員のリナと親しくなり役者を目指し、ジェソンはマンションの上階に住む女性ウンジュに好意を抱いて接近する。
ヒョンウクがウンジュ殺害の依頼を引き受けたと勘違いしたジェソンはウンジュと逃げようとするが記憶を取り戻したヒョンウクに止められる。
自分達が死んだように依頼者の会社上役達を騙し、二人は役者を目指す。


『鍵泥棒のメソッド』からどこが変更されたのかを注視してしまってナチュラルに映画を楽しめず。

香川照之役がメインになっていると聞いていたが、むしろ堺雅人役の方が恋愛ドラマが追加されたので存在感大きくなったんじゃないか。

逃がす相手を恋愛対象に変更したことで映画にまとまりが出た気がするが、ありきたりな入れ替わり映画になったようにも感じる。内田監督の癖(へき)がないからかも。

登場キャラに魅力がなくなった。婚活中の広末はいないし、ジェソンはただの軽薄野郎に見えて何故自殺しようとしていたか解らない。堺雅人の的外れな懸命さ・誠実さやこだわりが感じられず。ヒョンウクが何故包丁裁きが上手くて格闘が強かったのかは謎。
元々の自分の性質によって、入れ替わっても状況が変わっていくという展開がない。ヒョンウクの几帳面な努力家設定が弱くなったからか。ただ状況に流されているだけにも見えてしまう。

ときめき音=アラーム音のような問答無用で感情に訴えるような切れ味ある描写が見当たらず。

記憶を取り戻してからのリナへの説明は『Mr.&Mrs.スミス』みたいにバツイチ告白してマジギレされるぐらい強烈でも良かったんじゃないか。

心の声が説明的すぎる。
格闘シーンが見ごたえあり。
役者続けてもいいのか?暗がりだったから顔は見られてなかった?
『鍵泥棒のメソッド』を見る前であったなら、それなりに楽しめた入れ替わり映画だと思う。

「出しなさい サインしてあげますから」
いちじく

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