60年代、日活モノクロ・クライム・サスペンス☆
時効成立まで37時間!
しかし改心した者を探し出し、その家族まで崩壊させる意味はあるのか?
悪人は悪人。
罪は償うべき。
が、人間のやることは、そんな簡単に白黒つけられるものでもなくて……
2010年に公訴時効は廃止されましたが、今でも十分考えさせられる作品でした。
正義感が強く熱血過ぎて融通の利かない刑事、小田切(長門裕之)。
いつも優秀な弁護士や身代わりで、せっかく捕まえても無罪になるクソ野郎、田口を憎んでいる。
そんな田口がまた捕まり、さらに時効だからと15年前の事件を自白した。
田口が強盗をし、共犯の房井が殺人を犯したという。
が、まさかの時効まで、あと37時間あった!!
小田切は、房井を見つけ出し、田口を今度こそぶち込んでやろうと走り回るのだが……
たとえ悪人を刑務所にぶち込んでも、また出てきて罪を犯すかもしれない。
一方15年間後悔し続け、再犯の可能性は極めて低い人間がいる。
そんな人を今さら刑務所にぶち込むべきなのか?
許すのか。
許さないのか。
もうこれを判断するのは、刑事や裁判官ではなく、被害者や被害者家族しかいませんよね。
まあ法治国家なので、そうもいかないのは分かっているけれど。
それでも貴方ならどう考えるか?
じっくり考える良い機会になった良作☆