Yukiko

ヒトラーに屈しなかった国王のYukikoのレビュー・感想・評価

4.2
2022年1月25日
『ヒトラーに屈しなかった国王』  2016年ノルウェー制作
監督、エリック・ポッペ。
他の監督作品に『ウトヤ島、7月22日』
『おやすみなさいを言いたくて』がある。

スウェーデンから独立したノルウェーは、国民投票により、
1905年、デンマークのカール王子が新国王として迎えられ、
王妃と王子(オラフ)を伴って、民主国家のノルウェーに、
形だけの国王として即位した。
カール王子は改名してホーコン7世となった。
1940年、ホーコン7世(イェスパ―・クリステンセン)は
ノルウェーの領海で、ナチスドイツの侵攻が始まったと
聞かされる。
そして、ノルウェー駐在のドイツ公使ブロイアーから交渉の
申し出があり、その内容にホーコン7世は苦渋の選択を
迫られる。


その申し出・・・
クーデターで政権を握ったクヴィスリング首相を認める。
ドイツに降伏する。・・・内容。

頑として信念を曲げないホーコン国王に、ナチスドイツは
報復の攻撃! 戦争開始となる。

映画は、1940年の4月8日から4月11日までの国王の逃亡と
交渉を正式に拒否するまでを描いている。

だって、民主国家、主権在民の国、国民から選ばれた形だけの
国王であって、政治は全て内閣に任せている。
なのに、ドイツはそれらを飛ばして、国王に権力があるように
選択を迫るのは間違っているという国王のお考え。

立派だ!!
自分の信念を曲げない、脅されても屈しない、だけど国民を
巻き込み、多大な死者が出ることに悩む国王。

国民と共にドイツの空爆から逃げまどう国王。

1945年5月8日、ドイツが降伏して、逃亡先のイギリスから
ノルウェーに帰国する国王一家。

ホーコン7世の孫のハーラル5世が現在の国王とのことだ。
映画に出てくるオラフ王太子の息子、幼い男の子。

イェスパ―・クリステンセンさんの国王役が素晴らしい!
Yukiko

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