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南の島に雪が降るのturkeyのレビュー・感想・評価

南の島に雪が降る(1961年製作の映画)
4.1
加東大介の実体験を元にした映画、流石に歌舞伎界から戦前の前進座に加わった経歴もあり、劇中の「瞼の母」でその口跡の良さを披露しています。

東宝の喜劇系役者総出の上に松竹から伴淳三郎、渥美清(東宝の戦争モノにも出てた)まで借りてきて、男ばかりだけど豪華絢爛この上もなく、演技、舞台芸の見せ合いみたいな所がある、その中でもやはり東宝の看板を三船敏郎と共に背負ってた森繁久彌の「五木の子守唄」は絶品で死地に赴く部隊長として、束の間、内地の情景を部下たちへ歌にして贈るシーンは涙を誘うものがありました。
 有島一郎の飄々とした受けの演技、伴淳得意のクサい芝居、名ドラマー フランキー堺のピアノ芸、渥美清の浅草風「森の石松」、二代目水戸黄門サマ西村晃の女形芸、本当に観てるだけで楽しい数々、この名うての役者達の芸合戦が散りばめられてるから忘れられなかったんだろうなと見てて思いました。
 昔々見た個人的ノスタルジーも入っているけど今でもそれなりに観られる作品。
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