あんじょーら

ウーナ 13歳の欲動のあんじょーらのレビュー・感想・評価

ウーナ 13歳の欲動(2016年製作の映画)
3.4
大林監督追悼記念で観た「HOUSE」の鰐淵さんがあまりに綺麗で。そこからルーニー・マーラの事を思い出しました。

「ソーシャルネットワーク」の時からかなり気になってました。美人だと思いますが、中でも「サイド・エフェクト」の時が最も良かったような感じがします。

そんなルーニー・マーラが観たい、けど、なんだかちょっと女優さん目的で手に取るのは憚られる作品タイトル・・・でも、こんな時しか思いださなかったであろう、という事で観ました。




大きな樹の下の椅子に気怠そうに座る少女。片膝をたて、その膝を細い両手で抱えている。遠景は2階建ての家で、空は恐らく初夏の日差し。だが、木陰にいる少女は熱くもなく寒くも無い感じ。その少女に向けてズームしていくのだが、字幕が入るであろう部分に細かくプロダクションやら文字が浮かぶ、とてもさりげなく、そして、雰囲気も壊さず。



この冒頭2分弱で、ヤラレマシタ。かなりセンスある監督とお見受けしました、世間が何と言おうと、この部分に、私はセンスを感じます。




多分、この邦題、そして予告編でも、まぁエロティシズムに寄せてますけれど、そしてそういう部分が無いとは言いませんが、これは結構な良作だと思います。そして、多分、戯曲として書かれた作品の映画化なんじゃないか?と思います。物凄く戯曲っぽさを感じました。




恐らく、メインテーマは、性的虐待と愛の分水嶺は何処にあるのか?という事なんだろうと思います。そして、男性側が言葉にするのは大変問題ありますけれど、13歳を子供と捉えるのか?もしくは子供とは何歳までなのか?または、大人とは、自由意思を持つ大人とは何か?という問いかけになっていて、ペドフィリアやロリータコンプレックスという言葉があり、且つ、住人のほとんどの性別・男がマザーコンプレックスかロリータコンプレックスのどちらかに(矛盾に感じるでしょうけれど、稀にはその両方の気質を持つ人もいます)9割が該当する(と、私が感じている)国、日本の男性である私が、そう言及すると、怒られそうです。




この監督は結構注目に値すると思います。舞台を、とても近代的な工場にしたのも、大変映像的に映えますし、自然光の取り入れ方も素晴らしかった。


ネタバレはコメント欄に入れますけれど、これは同系統の作品として「カリーナ、恋人の妹」を挙げておきたいと思います。