検非違使

逃げ去る恋の検非違使のレビュー・感想・評価

逃げ去る恋(1978年製作の映画)
3.5
音楽はとても軽快で良いがストーリーはダレた。


(他人のコメントコピー)
アントワーヌ・ドワネルシリーズの最終章、「大人は判ってくれない」から約20年経っている。

シリーズの前二作品の映像を交え、さらに自伝的な小説として劇中に登場する「恋のサラダ」を読み進める回想シーンなども組み合わせたストーリー展開がとっても楽しい。

映画は、主人公アントワーヌが、現在の恋人サビーヌとのベッドの朝を迎えたところから始まる。彼には元妻クリスティーヌとの間に子供がいる。さらに、結婚前の恋人コレットと離婚調停の場で再会し、彼女との回想も交えられていく。

コレットはサビーヌの兄グザヴィエと付き合っているというエピソードも交え、やがてアントワーヌ・ドワネルを通じて三人の女が結びついていく。

一時、溝ができたアントワーヌとサビーヌもラストでハッピーエンドに、グザヴィエとコレットも無事ハッピーエンドを迎えるというどこか、とても素敵なラブストーリーとしてエンディングになる。

軽いタッチの音楽がタイミングよく挿入され、オーバーラップするような登場人物の出会い、過去の回想シーンの挿入によるテンポの良い映像が洒落た作品で、これがフランソワ・トリュフォーの魅力だなと、実感してしまう。

破り捨てられた写真をきっかけにしたアントワーヌとサビーヌの出会いのエピソードが、ラストで明らかになり、サビーヌとグザヴィエが兄弟だったことで踏ん切りがつくコレットの最後の決心など、ストーリーの深層まで工夫された展開がとっても良い。
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