「演技がうまいなあ」という感想が先に立ってしまうお芝居や映画があるけれど、蒼井優さんも阿部サダヲさんも、演技がほんとにすばらしく、観る人を「演技がうまい」というところには留めさせない「うまい」を超えた「すごさ」があった。
自分のためにそこまでしなくても、という愛がある。
押しつけられる愛は苦手だ。
この話もそういう話なのだと思うけれど、愛を注ぐ側に、何も見返りを求める心がなければ、押しつけはなくなって、ただただひたすら愛になるんだと思った。
自分が十和子だったらこの大きな愛をどう受け止めて生きていくんだろうと考えさせられた。