天豆てんまめ

ジョニーの休日の天豆てんまめのレビュー・感想・評価

ジョニーの休日(2017年製作の映画)
3.7
NDJC若手映画作家プロジェクト3作目「ジョニーの休日」。
この作品は30分ニヤニヤが止まらない味わいのある作品だった。
主人公は35歳フリーターで、女子大生の彼女の実家に
挨拶に来るのだけど、彼女は家族に紹介もせず部屋に招き入れ、
彼は気が気じゃない。しぶしぶ家族に紹介されると、そこには
表情が読めない父親、能天気で天然過ぎる母親、そして次女の姉は
元カノだった、、そこに長女の姉もやってくるのだけど、、
優柔不断でだらしない主人公の金井勇太の狼狽ぶりが笑えて仕方ない。
で彼女役の川添野愛の天真爛漫全開の甘えっぷりと底に僅かに見える女の真意が絶妙。次女の姉の大塚千弘の主人公への精神的追い詰め方が最高。
そして長女の姉のかでなれおんの妖艶たる雰囲気と目つきも見事。
この3姉妹と奇異な両親に囲まれた彼の運命をニヤニヤ、時に爆笑しながら
観てしまうのだが、もっともっと観ていたいと思わせる秀逸なラブサスペンスコメディ(3種ジャンル入り)と思える。

この作品もまた、このメンバーで長編映画を観たい程素晴らしかった。
新谷監督のユーモラスな演出は、どことなく「さんかく」「ヒメアノ~ル」の吉田恵輔監督を思わせる。今後が楽しみだ。