クリプトン星人

最高に素晴らしいことのクリプトン星人のレビュー・感想・評価

最高に素晴らしいこと(2020年製作の映画)
1.0
所詮、エル・ファニングは流れ星、堕ちる定めにあったのだ。
願いは儚く。希望の星は、天使から、また堕天使に堕落した。

失われた道徳が、心の傷を抉る。

過ぎたるは猶及ばざるが如し。
こんな"伝え方"では本末転倒。

現実をナイフで突きつける。
"未熟な者"にナイフを持たせてはいけない。

寄り添うべきは、心に傷を追った人たち。
この映画に彼らへの眼差しはない。

湖の底から聞こえてくる、悲痛な叫びに声を傾けてあげて。

その声が少しでも聞こえたら、人に優しく出来るはず。

その優しさは自分に返ってくる。

曲がった正義感は負をばらまく。
知らず知らずに人の心を蝕んでいく。
暗い気持ちが世界を覆って、取り返しがつかなくなる。

"考える前に発言をするから"

というセリフが合った。

感情が先走ってしまって、発言した後に後悔する。
この映画自体がそうなのかもしれない。
随所随所に前のめり感を感じた。

悪意なく人を傷つける。
強すぎる想いは、ときに視野を狭めさせる。

…全然他人事じゃないじゃないか。

人の振り見て我が振り直せ。

星1映画は星5の学び。

エルは笑顔のほうが似合う。
もう映画の"選択"を見誤らないこと。
流れ星に願うばかり…。

しかし、あれだな。
この手の映画、意味なく人を湖に浮かべ漂わせがち…。

画になるからね。人の不幸もね…。

もうこんな映画は、見るのも書くのも懲り懲り。

だがな、しかしね。

エル・ファニングという希望の星を追うと決めてしまった以上、書かずにはいられなかった。

"人間の性"には抗えない。

堕ちる定めにあったのだ。

"星"は、今日もきれいだったよ。

頭振り回してはしゃぐエル。
それが一番あなたらしい。

「最高に素晴らしいこと」

すばらしくない、すばらしいもんか。

俺はあくまで彼らの味方。
だけど誰も傷つけたくなんかない。